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アレルギー性鼻炎のアレルゲンを特定する検査方法と診断について解説

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アレルギー性鼻炎には、年間を通して発症する「通年性」のものと一定の季節でだけ発症する「季節性」の2種類に分かれます。

鼻炎の症状が出て耳鼻科に行くとまず、問診、鼻腔鏡を用いた鼻鏡検査のほか、その症状がアレルギー性かどうか、鼻汁中の好酸球(白血球の一種でアレルギー性疾患により増加する)の有無で調べたりします。鼻水の中に好酸球がある場合はアレルギー性鼻炎が疑われます。また、反応するアレルゲン特定のための抗体検査をすることがほとんどです。

抗体検査は、血液、皮膚、鼻の検査で患者自身が持つ抗体を調べることでアレルゲンを特定していきます。アレルゲン特定のための検査方法と診断について詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

「鼻アレルギー診療ガイドライン」によるアレルギー性鼻炎の診断基準

アレルギー性鼻炎は「鼻アレルギー診療ガイドライン」を元に診断されます。鼻の過敏症状(くしゃみ・水のような鼻水・鼻づまり)がある人で、かつ以下2つ以上の項目が当てはまる場合はアレルギー性鼻炎である可能性が非常に高いでしょう。

  1. スクラッチテスト、皮内テスト、血清中抗原特異的IgEのいずれかが陽性
  2. 鼻汁中好酸球が陽性
  3. 鼻粘膜誘発テストが陽性
  • ただし上記一つのみが陽性の場合は、鼻の過敏症状の典型症状があり、鼻汁中好酸球数、血中好酸球数、血中総IgEが中程度以上なら診断しても可。

アレルゲンを調べる方法は「血液・皮膚・鼻粘膜」の検査

アレルゲンを特定する以下の検査をそれぞれ解説していきます。

  • 血液検査:血清特異的IgE抗体検査
  • 皮膚検査:スクラッチテスト、皮内テスト
  • 鼻の検査:鼻粘膜誘発テスト

特定のアレルゲンに対する抗体量が分かる「血清特異的IgE検査」

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特異的IgE抗体とは、体内に取り込んだ特定のアレルゲンを追い出すための対抗物質のこと。血清特異的IgE検査は、血液中のIgE抗体がどのアレルゲンに対応するものかを測定する方法です。

検査にはアレルゲンの種類を13項目まで自由に選択できるものや、決まった項目を調べられるViewアレルギー(39項目)といった検査方法があります。特異IgE抗体の量を段階に分けて示し、どの値が高いのかでアレルゲンの判別が可能になります。

特異的IgE検査で調べられるアレルゲンはハウスダスト、ダニ、動物、昆虫、花粉、食品などさまざま。一度検査しただけで多種のアレルゲン抗体の有無と抗体量がわかることが大きなメリットですが、特異的IgE抗体の量が多くても症状がでないことがある、ということもあるのがデメリットです。

短時間で結果が出て安価な「スクラッチテスト・皮内テスト」

皮膚のすぐ下にある細胞に、皮膚表面から直接特定のアレルゲンを接触させてアレルギー反応をみる検査です。

アレルゲンのエキスを前腕部にたらして、専用のスクラッチ針などを使用するスクラッチテストと、皮膚の表面に水疱をつくる程度のアレルゲンエキスを注射する皮内テストがあります。

皮膚テストのメリットは、

  • 費用が安い
  • 短時間で結果が分かる

点です。

デメリットは

  • 多少の痛みを伴う
  • 検査前の約1週間程度はアレルギー用の薬の服用をやめる必要がある
  • IgE検査と同様、陽性の診断であっても実際にはアレルギー症状が出ない場合もある

ということです。すべての医療機関でこの検査ができるわけではありません。

アレルゲンを実際に鼻粘膜で検証する「鼻粘膜誘発テスト」

アレルゲンと考えられている物質を鼻粘膜に置いて反応が出るかを試す検査です。

日本で行われている主な方法は「ディスク法」。アレルゲンを染み込ませた直径3ミリのろ紙製ディスクを鼻粘膜に置き、鼻のアレルギー症状の有無を確認する方法です。

鼻粘膜誘発テストのメリットは

  • 実際にアレルギ―症状をおこすアレルゲンの特定ができる
  • どのアレルゲンが最も強いアレルギー反応をおこすかを判断できる

ことです。

デメリットは、

  • 特定できるアレルゲンがハウスダストとブタクサのみである
  • 検査前の3日〜1週間程度、処方されているアレルギーの薬の服用を中止する必要がある

という点です。

アレルゲン検査で陽性が出ても、必ずしもアレルギーを発症するとは限らないのがアレルゲン特定の難しいところ。ですが、検査が陽性なら今後アレルギーが発症する可能性が高いといわれています。

陽性反応のアレルゲンを事前に知っておくのは予防に繋がりますので、気になる方は検査をお勧めします。

参考
大阪医薬品臨床開発診療所ほか:通年性アレルギー性鼻炎の診断における特異的IgE抗体価、誘発テスト、鼻汁中好酸球の関係について

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