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アレルギー性鼻炎の治療で「舌下免疫療法」に適している人の見分け方

アレルギー性鼻炎を根治させる可能性もある治療法として注目されている「舌下免疫療法」。

しかし、すべての人におすすめできるというわけではなく、舌下免疫療法に適している人、そうでない人がいます。

こちらでは舌下免疫療法が適している人、避けるべき人や注意点について解説していきます。

舌下免疫療法が適している人の3つの条件

舌下免疫療法が適しているのは、以下の3つの条件を満たしている人です。

  1. 「鼻アレルギー診療ガイドライン ―通年性鼻炎と花粉症―2013年度版」
    による5つの条件に当てはまる人
  2. 「舌下免疫療法」をしないほうがいい禁忌例ではない人
  3. 「舌下免疫療法」を理解して治療に協力できる人

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.ガイドラインによる5つの条件に当てはまる人

舌下免疫療法が適応となるのは、「鼻アレルギー診療ガイドライン ―通年性鼻炎と花粉症―2013年度版」による以下5つの条件に当てはまる人です。

花粉またはダニによるアレルギー性鼻炎

アレルギーを起こす原因の中で、現在のところ舌下免疫療法による治療効果があるとはっきりしているのは「スギ花粉」と「ダニ」だけです。その他のアレルゲンについては現在は標準化されたものがないため、舌下免疫療法の適応にはなりません。

薬物療法で症状をコントロールできない、もしくは希望しない患者

通年で服薬しなければならない、職業上の理由、薬物療法を希望しない人も含まれます。

皮下免疫療法で全身性副反応を生じる患者

アナフィラキシー反応を起こしてしまう場合などです。

皮下免疫療法が不適

注射を希望しない場合などが当てはまります。

新規アレルゲン感作(かんさ)※の予防、
喘息など他のアレルギー疾患発症の予防、
治療終了後の再燃予防(臨床的寛解・根治作用)などを希望する人

感作とは、ある特定の抗原(アレルギーの原因となる物質)に対し敏感になり、アレルギー反応を起こしやすい状態になることです。

舌下免疫療法には、新しいアレルギー反応の発現を予防する効果もあるといわれています。

2.舌下免疫療法の禁忌例に当てはまらない人

上記5つの条件を満たしていても、舌下免疫療法をしないほうがいい人もいます。

妊娠している人

舌下免疫療法の治療開始時は、アナフィラキシーショックを起こす可能性がゼロではありません。アナフィラキシーショックは、本人と胎児に深刻な影響を与えかねません。すでに治療を開始しており、途中で妊娠することは問題ありません。

重症の喘息がある人

重症の喘息をもっている人が皮下免疫療法を受けると、重篤な副作用が起きる可能性が高いと報告されています。

アナフィラキシーショックを起こした際に非常に危険な状態になることが予想されます。

その他にも重篤な疾患などの禁忌例があり、これらに該当しない人が舌下免疫療法を受けることができます。

他の病気で服薬治療をしている人は必ず主治医と相談しましょう。

3.長期の治療にも協力できる人

舌下免疫療法には即効性はなく、少なくとも3年の治療期間が必要です。家庭内で副反応が起きてしまった時の対処法の習得など、患者さんの側にも治療への理解、また主治医への協力が必要となります。

舌下免疫療法を選択する時には、医学的な条件を満たすことはもちろん、「根気のいる治療である」と理解し治療に協力できるかどうかも重要なポイントです。

舌下免疫療法を受ける前にチェックしたい注意点

舌下免疫療法は、治療の効果が見られないケースもあります。担当医に確認しておきましょう。

複数のアレルゲンがある場合は効果が少ない場合も

「スギ花粉」「ダニ」など、アレルゲンがひとつだけというケースはほとんどありません。複数のアレルゲン物質にアレルギー反応を起こす場合、舌下免疫療法の効果が芳しくない場合もあります。

花粉症の場合、シーズン中に治療を開始しても効果が少ない

効果がでるまで時間がかかります。シーズン中にはじめると効果がでないばかりか、副反応が強く出てしまう可能性があります。治療開始は花粉症シーズン以外の時期が最適です。

舌下免疫療法でアレルギー性鼻炎の長期寛解を!

このように、舌下免疫療法には治療を受けるべきでないケースもありますが、きちんと治療を進めていけば長期にわたりアレルギー症状を改善することも可能です。

薬の服用に抵抗がある方や、長期にわたる寛解を望んでいる方はぜひ視野に入れてみてはいかがでしょうか。

参考
一般社団法人日本鼻科学会:舌下免疫療法の普及を目指して

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