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アレルギー性鼻炎を改善する手術療法とメリット・デメリット

アレルギー性鼻炎を改善する治療法の一つが手術です。アレルギー性鼻炎のガイドラインにも記載されていますが、重症のアレルギー性鼻炎では手術が選択されます。 アレルギー性鼻炎の治療に悩んでいる方に向けて、手術療法の種類・効果・デメリットをご紹介します。

1. 3つに分類されるアレルギー性鼻炎の手術療法

アレルギー性鼻炎の手術療法は、患者さんの病状や背景、そして術式によって以下の3つに大別されます。

1-1. レーザーなどで粘膜を変性させる「下鼻甲介粘膜焼灼術」

レーザーや高周波電流で下鼻甲介(鼻腔内部の大きなひだのような組織)の粘膜を凝固させて組織を変性させます。鼻腔に侵入したアレルゲンは、下鼻甲介に接触し強いアレルギー反応を起こします。下鼻甲介粘膜を凝固すれば粘膜は固くなってアレルゲンからのバリア機能をもつようになり、アレルギー反応が抑えられるのです。

1-2. 組織の容積を小さくする「下鼻甲介切除術」

アレルゲンが鼻に入ると下鼻甲介が腫れます。下鼻甲介粘膜焼灼術との違いは、組織を焼き固めるのではなく、そのボリュームを減量するということです。粘膜を切除するのみの術式から、粘膜内の骨を取り除く粘膜下下甲介骨切除術という術式もあります。鼻腔の形態を変化させるので、より大きな改善効果が期待できる術式です。

1-3. 知覚・分泌神経を切断する「後鼻神経切断術」

アレルギー性鼻炎の症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまりです。上記の手術は鼻づまりに対しては非常に効果の高い術式ですが、神経反射でおこるくしゃみ・鼻水は抑えることが困難です。薬によっても改善しないくしゃみ・鼻水型の重症アレルギー性鼻炎に対しては鼻の後部にある神経(後鼻神経)を切断することで、ある程度アレルギー反応で生じるくしゃみと鼻水を抑えることが可能です。

2. 各術式のメリットとデメリット

上記3つの手術はいずれもアレルギー性鼻炎に対する高い改善効果があります。しかし、メリットだけではなくデメリットもあることに注意しましょう。

2-1. 下鼻甲介粘膜焼灼術は負担が軽い

手術時間は十数分で、費用は1万円もかかりません。経済的にも体への負担にとってもこれは大きなメリットと言えるでしょう。
しかしこの手術はあくまで対症療法です。焼灼して変性した粘膜は必ず再生します。個人差はありますが、おおよそ2~3年で元にもどるといわれていますので、アレルギー症状も再発します。その際はもう一度粘膜を焼灼すると効果がでます。また、鼻の中の骨格が狭い方は粘膜を焼灼することができず、効果が期待できません。

2-2. 下鼻甲介切除術は改善効果が高く期待できる

下鼻甲介切除術は鼻の中の形態を変化させるため、症状の改善効果が期待できます。
下鼻甲介はそもそも鼻にとっては必要な場所です。アレルギーの時に問題になるだけで、なくてはよいというものではありません。粘膜の切除、骨の切除はやりすぎると鼻の乾燥につながりますので、どのぐらい形態を変化させるのかは患者さんの病態や年齢、鼻の形によって決まります。手術に慣れた病院での手術をおすすめします。手術は全身麻酔でも局所麻酔でも可能です。全身麻酔となれば麻酔料や入院費が余分にかかることとなります。手術単独の費用としても下鼻甲介粘膜焼灼術の約8倍なので、費用的なこともデメリットといえるのかもしれません。

2-3. 後鼻神経切断術は高い割合で改善するという研究報告多数

「後鼻神経切断術によって症状が消失または著名に改善した割合が90%に達した」という研究報告があります。難治性アレルギー性鼻炎の症状が劇的に改善するということは患者にとって大きなメリットといえます。
しかしこの術式は神経とともに血管を切断する場合もあるため、手術後にひどく出血する可能性があります。下鼻甲介切除術と同様に、全身麻酔のリスクや費用負担の大きさもデメリットにあげられるでしょう。

3. まとめ

ご紹介した3つの手術はアレルギー性鼻炎への高い改善効果がありますが、当然デメリットもあります。入院するのか、日帰りなのか、全身麻酔なのか局所麻酔なのかなども選択肢として重要なところかもしれません。
どの手術を受けるにせよ、担当医から丁寧な説明を受けることが肝要です。まずはかかりつけの先生に相談をし、手術をうける病院を自分で決めるのか、かかりつけの先生に紹介してもらうのかを決めるとよいかと思います。200床以上の総合病院への受診は基本的には紹介状がないと受診できないことがあるので注意が必要です。また、手術を受ける病院では執刀医に何が最も困っているのか、どういった治療があるのかなどの相談をされるとよいでしょう。

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