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虫歯が原因で蓄膿症(副鼻腔炎)になる?

13歳で90%が虫歯になり、60歳で50%の人は半分の歯を失い、80歳ですべての歯を失うと厚生労働省から報告されています。虫歯の治療は健康維持に必要ですが、この虫歯が原因で副鼻腔炎になることがあります。歯性副鼻腔炎といわれていますが、その症状と治療方法について説明いたします。

1.歯性上顎洞炎とは

虫歯や歯周病が原因で上顎洞という副鼻腔に炎症をきたすものです。奥歯が原因歯となることが多いですが、歯科治療の後やインプラント後になることもあります。

2. 診断方法

耳鼻科で一般に行われているレントゲン検査では副鼻腔と歯の関係を知ることは難しく、歯科で行われるデンタルレントゲンやパノラマレントゲンという撮影方法でないと診断が困難です。レントゲンでわからない場合や抜歯が必要かの判断にはCT撮影が有効ですが、CTといっても総合病院で行われるCTではわからないことがあります。総合病院のCTは汎用CTであり、歯に関しては解像度が悪く、歯科治療の金属があると画像が乱れて(アーチファクト)わからなくなってしまうことがあります。最近ではコーンビームCTといって、低被ばくで歯や顔面骨に対しての解像度が非常に高いCTがあります。コーンビームCTの登場で歯性上顎洞炎の診断が容易になりました。

3. 症状

副鼻腔炎の症状を呈しますので、異臭、鼻づまり、膿性鼻汁、後鼻漏をきたします。また、炎症をおこすので、痛みもきたします。炎症を起こす部位によって頬部痛、眼痛がでます。上顎洞炎が増悪すると篩骨洞炎、前頭洞炎にもなり、頭痛をきたすようになります。歯に痛みがでることが多いですが、神経を抜く治療が完了していた場合は痛みがでないことがあり、診断が困難になることがあります。

4. 治療

まずは抗生剤による消炎が行われます。歯が原因であるため、当然ですが歯の治療が必要になります。歯の根っこ(歯根)の治療が必要ですが、場合によっては抜歯することもあります。歯を温存しながら治療を進める場合や、歯根部の治療は終了しても治らない場合、また抜歯しても治らない場合は耳鼻科で副鼻腔の手術をすることがあります。歯科治療と耳鼻科の治療とどちらを優先するかは、症状や歯の状態、患者さんの年齢や背景によって変わりますので、担当の先生とよく相談されるとよいかと思います。

5. まとめ

歯性上顎洞炎についてその診断、症状、治療について説明しました。歯性を疑うことと、的確な診断がとても重要です。耳鼻科で副鼻腔炎と診断されて治療をしているがなかなか治らないといった話をよく聞きます。コーンビームCTの出現によって診断が容易になってきていますので、担当の歯科及び耳鼻科で現在の病状についてよく相談をされるとよいかと思います。

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