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鼓膜の再生手術、鼓膜形成術とは?その方法について解説します。

鼓膜に穴があいていると聞こえが悪くなります。鼓膜の穴を塞ぐ手術があり、その方法について解説します。

1.鼓膜について

鼓膜は耳の中にあり、中耳という空間の外側にあります。鼓膜に音が当たると振動して音を奥へ伝えていきます。ちょうど太鼓の膜が振動するのと同じです。この鼓膜に穴があいてしまうと音がうまく伝わらなくなって聞こえが悪くなります。また、中耳の空間が外とつながってしまうため、中耳に炎症をおこして耳漏を繰り返す原因にもなります。鼓膜の穴を閉じる手術があり、その方法について解説いたします。

2. 鼓膜形成術(接着法)

2-1. 麻酔の方法

一般的には局所麻酔をします。局所麻酔は鼓膜だけ麻酔する方法と、耳の穴である外耳に麻酔をする方法とがあります。また、鼓膜の代わりとなる組織を採取する部位にも麻酔をします。全身の状態や低年齢の患者さんには全身麻酔をおこなうこともあります。

2-2. 手術方法

鼓膜の外側は皮膚と全く同じ組織です。皮膚は傷がついても治る機能があるため、鼓膜の穴に傷をつけるとことから始まります。つまり、鼓膜の穴を一度大きくします。新しくなった鼓膜の穴は再生する準備が整った状態になります。次に、耳の後ろや耳たぶ、耳たぶの下などから組織を採取します。ご自身の組織を鼓膜の裏から穴を塞ぎます。組織は筋肉の膜(筋膜)や、軟骨、脂肪組織を含む結合織などいろいろありますが、原理は同じです。採取した組織と新しくなった鼓膜の穴がくっついて、鼓膜が再生してきます。

2-3. 合併症

麻酔に伴う合併症があります。耳の中にはいくつかの神経があり、そこに麻酔がかかるとめまい・顔面神経麻痺(顔がうごきにくくなる)・味覚障害がおこることがあります。通常は麻酔の効果がきれると治ります。他には思うように聴力が改善しないことがあったり、耳鳴り、違和感などの感覚器障害が残ることがあります。

2-4. どのぐらいで閉鎖するのか

通常は手術した直後から、鼓膜が閉鎖した感じ、聞こえがよくなったことを体感できます。採取した組織と鼓膜がくっつくまでには1週間ほどはかかると思われます。その後は、採取した組織の状態によりますが、1か月程度で良好な鼓膜になっていきます。鼓膜の穴が完全に閉鎖するのは約8割といわれており、針穴程度の穴が残ってしまう方が2割程度いらっしゃいます。その際は、残った穴をもう一度閉鎖しなければならないことがあります。

3.まとめ

鼓膜形成術について解説しました。手術は局所麻酔で行われることが多い手術です。日帰りで行っているところもあれば入院して手術を行うこともあります。もし鼓膜に穴があいており、聞こえが悪ければ鼓膜形成術の適応になりかもしれません。近くのかかりつけの耳鼻科の先生に相談されるとよいかと思います。

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