ブログblog

耳が聞こえない原因は?難聴の4つのレベルと2つの検査方法

難聴のレベルには4つの段階があります。軽度の場合、小さな音が聞こえにくい程度で済みますが、中等度以上の難聴は日常生活に大きな支障がでてきます。さらに重度難聴は聾(ろう)とも呼ばれ、周囲とのコミュニケーションがとれなくなってしまいます。
また、難聴のなかには「突発性難聴」のように、はっきりとした原因が不明な難聴もあります。治療が遅れると難聴が回復せず、生活の質が大幅に低下してしまうため注意が必要です。難聴を診断する代表的な検査方法とあわせて、難聴の基本知識をご紹介します。

1. 難聴のレベルは4段階ある

難聴は症状の重さに応じて4つの段階に区分されます。

1-1. 小さな音や騒音下の会話が聞こえにくい〜軽度難聴

症状がもっとも軽いのが「軽度難聴」です。音の強さを表す単位をdB(デシベル)といいますが、実際に聞こえるもっとも小さな音が「25 dB 以上 40dB 未満」に入ると軽度難聴となります。
軽度難聴になると、小さなささやき声での会話や、周囲が騒音に包まれている環境下での会話で、聞き漏らしや聞き間違いが発生するようになります。会議に参加することの多いビジネスマンなどは、会議の席で遠方に座っている発言者の声が聞こえない場合も起きるため、必要に応じて補聴器の装用が適応となります。

1-2. 普通の音量の会話が聞こえにくい〜中等度難聴

軽度難聴から1段階症状が重いものを中等度難聴といいます。実際に聞こえる最小音量が「40 dB 以上 70dB 未満」である場合です。
中等度難聴になると、1メートル程度の距離で普通の音量で行われる会話でも、聞き取りがかなり難しくなります。電話機は音量拡大機能のついたものが必須となり、補聴器装用の適応となります。

1-3. 普通の音量の会話はほとんど聞こえない〜高度難聴

高度難聴になると、実際に聞こえる最小音が「70 dB 以上 90dB 未満」である場合です。70dB〜90dBとは、セミの鳴き声を耳元で聴くぐらいの音量ですから、普通の音量での会話はほとんど不可能となります。
高度難聴以上になると聴覚障害者に認定されるため、身体障害者手帳の交付を受けることができます。

1-4. 耳元の大声が聞こえない〜重度難聴

もっとも深刻な症状が重度難聴です。聞こえる最小音量は「90dB 以上」となります。これは、電車がホームに進入するときや耳元で怒鳴り声を浴びせられるときの音量ですので、補聴器をつけていても聞き取りが難しい状態です。なかには「自分の声を聞き取ることもできない」という重篤なケースもあります。
両耳が聞き取れる最小音が100dB以上になると、「全ろう(まったく耳が聞こえない状態)」との診断を受け、聴覚障害者の等級も最上位である2級の認定を受けます。

2. 代表的な2つの検査方法

難聴の検査方法として一般的なものは2つあります。純音聴力検査と語音聴力検査です。

2-1. 純音聴力検査

純音聴力検査は、聞こえの程度=聞き取れる最小音のレベルを調べる検査です。聴力検査としてもっとも一般的な方法です。きちんと測定するためには防音室での検査が必要になります。障害者等級の認定をする場合にはこの検査が必須です。

2-1-1. 純音聴力検査の目的

この検査の主な目的は、「気導聴力」と「骨導聴力」という2つの聴力を調べる点にあります。
人間が音を認識する方法には、空気の振動を利用する「気導」と頭蓋骨の振動を利用する「骨導」があります。どちらが欠けても難聴を引き起こすことから、純音聴力検査では両方の検査を行います。健康診断で行われるのは一部の気導聴力のみの測定になります。

2-1-2. 検査のやり方

気導聴力は、オージオメータという音を出す機械によって「ピー」「プー」といった音色(周波数)の違う大小さまざまな強さの音を出し、ヘッドホンから実際に聞き取れる音の最小値(=閾値、いきち)をはじきだします。
骨導聴力は、耳の後部の骨に特殊なヘッドセットをあて、その振動によってダイレクトに内耳へ音を伝えることで閾値をはじきだします。

2-1-3. 検査結果でわかること

気導聴力と骨導聴力を検査した結果、気導聴力の閾値のみが異常値である場合は、外耳または内耳に何らかの障害があると推測されるため、伝音性難聴と診断されます。
一方、双方の閾値が同じように異常値を示している場合は、通常、内耳の感覚器官や脳に障害があると推測されるため、感音性難聴と診断されます。

2-2. 語音聴力検査

語音聴力検査は、純音聴力検査とは違い、「言葉の聞き取り」を調べる検査です。オージオメータを使う点では純音聴力検査と同じですが、ヘッドホンから出てくるのは「音」ではなく「言葉」です。

2-2-1. 語音聴力検査の目的

人間は、聞き取った音を最終的に脳のなかで意味のある言葉に変換します。したがって、「ピー」「プー」といった日常生活とは関係のない音がいくらしっかり聞き取れても、言葉を聞き取るという意味での検査にはなりません。 語音聴力検査を行えば、言葉を意味のある音の塊として認識できているかを調べることができます。

2-2-2. 検査のやり方

語音聴力検査では、検査を受ける人の母国語で、かつ聞き取りの程度によって判断に迷うような言葉が使用されます。
たとえば「じ(ji)」や「ま(ma)という言葉が使用されます。これらの言葉が「い(i)」や「あ(a)」などと聞こえてしまうと、語音聴力に障害がある難聴と診断されるわけです。

2-2-3. 検査結果でわかること

語音聴力の検査結果からわかることとして、「補聴器の必要性」があります。補聴器は音の大きさを拡張する器械です。いくらボリュームをあげても、意味のある音の塊として聞き取れないのであれば、補聴器をつける意義は低いということになります。
また語音聴力検査では、左右の耳で結果が異なる場合もあるため、「補聴器をどちらの耳につければよいか」を判断する目安にもなります。

3. まとめ:難聴は早期発見と治療が肝心!

難聴の原因には騒音や遺伝などさまざまありますが、原因が不明な場合もあります。急に難聴になった場合は突発性難聴の可能性があり、早期に治療しないと回復が困難になるといわれています。普段とくらべて「なんだか聞こえ方がおかしい・・・」と感じたら、すぐに専門医の診察を受けることが肝心です。

前の記事 次の記事
診療時間
9:00~12:00
16:00~19:00
休診日/木曜、日曜・祝日

お電話での診療予約

WEBからの診療予約診療予約システム

携帯・スマホでのWEB予約はこちら

ウェブ予約システム